崩壊された遺跡「タ・プローム」観光 

アンコール遺跡群の人気スポットの一つ「タ・プローム」。ラピュタのようとも言われるこの遺跡は、崩壊した遺跡とも呼ばれます。 そのガジュマルに侵食された姿は、歴史の長さと自然の強さを感じる遺跡です。

タ・プローム遺跡とは

1186年に創建された古くからある寺院です。多くの僧侶と踊り子が住んでいた遺跡だと言われています。 遺跡を管理していなかった数百年の間にたくさんの木に侵食され、遺跡の上にはガジュマルが生え、徐々に崩壊していたのがこの遺跡です。崩壊したままの形で維持されているのは珍しいですね。

崩壊したタ・プローム遺跡の石

木の根が遺跡の石と石の間に入り込み徐々に徐々に崩れていったそうです。崩れた石は風化も影響もあるでしょうが角が削れ、まさに崩壊といった状況です。

現在は崩壊しながらも見学できる状況にありますが、このまま崩壊が続けばいずれ見学できなくなるのではないかというも言われています。

アプサラ(踊り子)に会えるアプサラ・ダンス鑑賞ディナーも

アプサラ・ダンス

タ・プロームから離れたシェムリアップ市街地には、伝統舞踊アプサラを鑑賞できるディナーもあります。遺跡で見かけるレリーフが蘇ったようなダンスを見られますよ。アプサラ・ダンスには身体の柔軟性が重要とのことで、幼少期から練習を積んだ女性しか踊ることはできないのだそう。

仏教とヒンドゥー教が入り交じる遺跡

タ・プロームは仏教寺院として建てられ、後にヒンドゥー教寺院に改宗します 。門には観音菩薩像があり、その形状からも仏教式の雰囲気が感じられますが、ヒンドゥー教の施しも見られ、2つの宗教が入り交じるアンコール遺跡ならではの雰囲気を味わえます。

同行したガイドは「遺跡じゃなくて木を見に行くんだよ」なんて言っていましたが、自然と遺跡が混ざり合う、そして仏教とヒンドゥー教も混ざり合う、日本ではなかなか感じられない遺跡になっていました。シェムリアップの中心地からは、少し遠い位置にありますがお時間があれば是非訪れてみてくださいね。