富士山御殿場ルート〜日帰りでご来光を見てきた!

人生2度目の富士登山へ行ってきました。1度目は山小屋に泊まってそれほど辛くなかったので、今度は弾丸登山行ってみるか!ということで計画。車で登り口まで行けるということで御殿場ルートを選択しました。御殿場ルートの魅力と、過酷な旅路をまとめます。

富士山最長コース「御殿場ルート」

富士山登頂には4つのコースがありますが、中でも所要時間が長く、上級者向けと言われているのが「御殿場ルート」。

その他のルートはこんな感じだそうです。

  • 吉田ルート:最も初心者向け、混んでるのが欠点
  • 須走ルート:吉田ルートに比べ、混雑が少なく登りやすい
  • 富士宮ルート:比較的登りやすいが、下山道が難しい

週末に1000m程度の観光山に登る程度の私たちは、「去年の須走ルートは余裕だったから行けるでしょ。」という安易な考えのもと、山頂で御来光をみるべく、御殿場ルートで弾丸登山を決行しました。

7月の3連休ということもあって、混雑する吉田ルートは避けたかったんですよね。。。

御殿場ルートの所要時間は登り約8時間、下り約4時間半

富士山御殿場口新五合目

どのルートを選んでも、登り始めは5合目という名前が付きますが、御殿場ルートは標高1400m地点がスタート。吉田ルートが標高約2300m地点からスタートすることを考えると、かなり長いんですよね。

しかも新6合目までは、足を取られて進みにくい砂の道が続きます。帰りは大砂走りと呼ばれて、勢いよく下れるのですが、登りはこれがつらいこと…。

山小屋が少なく、7合目付近までトイレがない…。

御殿場ルートが初心者に向かない理由のもう1つがこれ。7合目付近まで山小屋がなく、トイレに行けないんです…。夜でも暑くて汗だくになるので、それほど心配はありませんが、やっぱり不安ではありますよね。

4ルートで唯一「マイカー規制がない」

富士山御殿場口

今回御殿場ルートを選んだのは、車でそのまま行けるからというのもありました。他のコースは駐車場からシャトルバスに乗ったり、そもそも高速バスで行けばいいのですが、やっぱりめんどくさい。御殿場ルートの駐車場は無料で使用できました。

19時スタート

御殿場ルートの新5合目は、サイクリスト向けの簡易ショップなどが用意されていました。19時なのでもう閉まっていましたが、ここは無料のトイレもあるので、出発前最後のトイレを済ませておきます。

さぁもう19時。4時40分頃のご来光にちょうど間に合う計算で出発です!すでに暗くなってきていますが、このあと30〜40分くらいでヘッドライトが必要になりました。

途中ブルドーザー道といくつかクロスしている箇所があり、つい曲がってしまいそうになります。明るければ問題ないのでしょうが、ヘッドライトの明かりだけでは、看板やロープが見えづらいので要注意です。用心深く進めば、間違えることはありませんでした。

どんどん進んで、標高2000m。暗くてほとんどなにも見えないし、そもそも景色も変わらずですが、唯一、星はとてもきれいに見えました。休憩がてら空を見上げると満点の星空に感動します。

2時20分 やっと山小屋に!

7合5勺(3110m)のところにあるのが「砂走館」。その前に「日の出館」という山小屋もあるのですが、ここは休業中。はじめてのトイレに到着です。

結構汗をかいているので、早くトイレに行きたい。。。というような状態ではありませんでしたが、念の為トイレに行っておきます。300円でバイオトイレを使用できました。

間に合わない…。8合目でご来光を

富士山の日の出

砂走館ですでに薄々気がついていましたが、思ったより時間がかかり、ご来光に間に合わないことが確定したのが7合9勺のところにある「赤石八号」という山小屋で休憩をしているとき。

とにかく風が強くて寒いので、見渡しがよく、風よけになる場所を見つけたらそこで陣取ろうと決めて進んだ先にあったのが8合目です。山小屋はありませんが、少し風よけにもなりそうなので、ここで腰をおろしました。

歩いているときは大丈夫ですが、立ち止まるととにかく寒い!厚いダウンジャケットや寝袋などを持っていないと耐えられません。。

さて、ご来光です。このために持ってきた三脚(重いし、邪魔)とGoProでタイムラプスを撮影しました。

ご来光を見た後は、カップ麺を食べて、重い腰を上げて山頂を目指します。

やっとついた!山頂!

7時30分、やっと到着です。なんと山頂まで12時間半もかかってしまいました。なんでだろう。。すでにくたくたです。あとから知ったことですが、御殿場ルートは途中で断念して引き返す人も多いとのこと。

登りなれない人は時間に余裕を見て、登ったほうが良さそうです。富士山の本当の山頂といえば、「剣の峰」。御殿場ルートで登頂すると20分ほどで行けるのですが、やはり混雑している模様。遠目から写真だけ撮って満足です。

富士山の火口も直ぐ側にあって、覗き込めます。須走ルートからは少し距離があるので、今回初めて見ました。

登ったからには降りなければ…大砂走りで早い!

大砂走り

山頂時点ですでに起床してから20時間近く経っており、身体も限界に近い状態。バックパックを枕に少し休憩をとってから、下山開始です。時刻は9時。

 

8合目から上は大きな岩と石がごろごろしているルート。登りもきついのですが、下りは転んでいる人が多数。足の置き場を間違えると、足の下で石が転がって転んでしまいます。

さあ、7合目の分岐まで来たら、大砂走りのスタートです。約900m分の高さを一気に降りていきます。砂がクッションになってザクザクと下っていけます。

ゲイターがないと、自分が巻き上げた砂が靴に入って痛いこと痛いこと。ただ、何度砂を出しても入ってくるのである程度諦めて走るしかありません。このまま走ること約2時間。新5合目まで大砂走りは続いてこのままゴールです。

御殿場ルートまとめ

今回の御殿場ルートによる富士登山はかなり過酷なものになりました。慣れていない方は別のルートにするか、山小屋で一泊したほうが良さそうです。唯一よかったことといえば、全く混雑しないということでしょうか。

山小屋が少ないので、荷物は重くなってしまいますが、十分な水分と食べ物、必須ですよ!